狭い、というより・・

into-the-sky2009-03-15


3月2日
 久しぶりに、朝から快晴。風も強く、空気の透明度も高い。しばらく見えなかった関東山地の山々も、随分と綺麗に見えた。この前の雪で、所々、白く見える。気温は目立って低くはないけれど、風が強い分、寒い朝。日中も、風は収まらず。
 枯れた枝を落として栄養剤をあげたら、俄然元気になった例の観葉植物は、最近、随分と大きな葉を出している。葉の大きさは前と比べておよそ3倍、枚数は、およそ10倍。色も、右に4本分くらい濃い絵の具を使って描いたポスターの配色のようだ。別の植物に生まれ変わったとさえ感じる。「そんなに無理しなくてもいいよ」と声をかけておいた。この揚々ぶりにすっかり気を良くしたので(僕が)、使っていなかった鉢に、かすみ草の種を植えてみた。種を蒔くなんて、小学生の朝顔の栽培以来だろうと思う。これで成功すると、栽培がヤミツキになるかもしれない。これ以上、気を良くしないように、自重しよう。
 出勤して、例の、この時期特有の仕事を進めた。といっても、僕は代表者なので、精力的に取り組んではいない。大まかな計画を立てて、準備を手伝って、そして、作業を少し手伝うくらい。基本的にはセッカチな性格なので、スムーズに早く進むように、僅かな指示を出す、というスタンス。自分がすべてをやった方が早い、という仕事でなければ、むしろ、意欲的に仕事を振って、自分は観察役に徹するわけである。偉そうに書いているけれど、まあ、つまりは、たいした事はしていない、ということ。当初の予定よりは、1週間ほど早く終わるだろう。
 明日の予報が、再び雨から雪に変わった。前日の予報だから、かなり精度は高いだろう。硬い寒さの一日だった。



3月3日
 多少の隙間はあるが、寒々しい曇り。昨日の強い風は止んでいる。気温は0.8℃。植物の春に向けた動きも、小休止、といったところか。都心部でも昼頃からは、降雪の予報がでている。しかし、雨雲レーダーを見ると、近畿地方に背の低そうな弱い雪雲がややまばらにある程度だから、もう少し降り出しは遅れるような気がする。
 親の家に行っての朝食。ひなまつりだったらしく、ちらし寿司(詳細解らず)だった。全般的に季節や慣しなどのセレモニーには疎い家族だけれど、折に触れて、少々の反応はある。僕は、まったく感心がないけれど。
 出勤して、今日もこの時期特有の仕事をしたり、各所各人とちょっとした相談をしたり。大きな仕事よりも、このような細々とした仕事を多くこなしたほうが、仕事をしている気分になる。頭を切り替える頻度が高くなるせいかもしれない。もちろん、ただの気のせいである。
 昼過ぎから、何度か雨雲レーダーを見た。今回も、西部の山地で塞き止められているようで、南方から回り込んで平野に入ってこようとする雪雲もあったけれど、伊豆半島の付け根の辺りで、滞っていたようだ。あるいは、山を越えても、空気が乾燥しているために、雪が地上付近に降りてくる前に、昇華してしまっているのかもしれない。いずれにしても、昼を過ぎても2時を過ぎても、何も降らず。この時期特有の仕事に集中。進捗率は、60パーセント。合間を縫って、職場に居る若い人とあるプロジェクトに関わる話。どちらかといえば、こちらが相談にのってもらったような構図。
 夕方5時前に降り出した雨は、退勤する直前にミゾレに変わった。駅までの道、降りてくるものは、ミゾレ・雨・雪混じりと、目まぐるしく、何度も入れ替わった。自宅の周辺は、既に、完全な、雪景色だった。



3月4日
 雪はすでに止んでいて、曇り空の朝、水曜日。木々の小枝にも雪が付き、一通り、外に見えるものの大半は白くなっているけれど、白さには勢いがない。一応、雪をまぶしてみました、みたいな感じ。積雪3センチくらい。
 昨夜の帰宅途中は、都心部の駅から調布駅までは雨混じりのミゾレに、時折雪が一緒になって落ちてくる、という程度だった。自宅に近づくにつれ、ミゾレの中の雨がなくなり雪の量が増えた。そして、一駅過ぎて、自宅の最寄り駅に着いたら、完全な雪になっていた。もう、車や芝生、そして家々の屋根には雪が積もりだしていた。1時間くらい早く、雪に変わっていたのだろう。
 そして今朝、電車の中から窓の外を眺めていたら、自宅近くの駅から僅か2分ほど乗った所で、それまで斜面に見えていた雪はなくなり、1つ都心よりの駅を発車し少し進むと、屋根上の雪も完全に見えなくなった。都心部も含めて雪になったのだから、やはり、ミゾレから完全な雪に変わった時間の違いによるものだろう。
 昼過ぎまでは、職場でのいろいろな仕事。午後は、上司のS氏に誘われ、ある展示会へ。ちょうど、1年前の同じ時期に、2人で訪れた場所。のんびりと世間話を交わしながら、現地に着いた。一通り、見たりプレゼンテーションに参加したりして、夕方過ぎに目黒に移動し、S氏と共に数名の会合に参加した。僕は昨年から参加し始めて、今回で5回目。気がつけば、結構な頻度である。
 僕の左隣に座っている人から、「この前、やり手の、凄いVEと仕事をして・・・」という話を伺っていたら、僕の前職の会社名が突然出てきた。驚いてその人の氏名を聞き返すと、一緒に仕事をしていた人だった。僕が、その旨を伝えると、今度は右側に座っている人から、「私は、その会社の某氏と友達なんですよ」と、さらに違う人の氏名がでてきた。頻繁に言われていることではあるけれど、やはり、この業界は、狭い、と感じる。とはいえ、広いとか狭いではなく、単純に、就業人口が少ない、ということなのだろう。放送する窓口に関係なく、クロスオーバーしていることが多い、ということも影響している。間接的には、ほどんとの人同士が、関係者であり知人であるとしても、そう間違いではないだろう。