水で切断する(〜7/5)

6月29日(月曜日)
 西よりの風が、やや強く吹いている。朝6時の気温も、既に、22.7℃もある。空気はやや乾燥していて、それほど不快感はない。
 今の職場に就いてから、初めての仕事の多さ。平常の3倍程度にはなっているだろう(当社製品と比較)。マルチタスクを切り替えられているから、忙しさは感じないけれど、常に他の別の何かを考えていなければならないので、頭は暇にならない(当社調べ)。
 いつもの月曜日的仕事を終えた後、雑務をいくつかこなして、10時前に帰宅。
 今夜は、仕方なく、書類作りの仕事を、自宅で済ませた。家に仕事を持ち帰らない主義ではあるけれど、1人で暗く静かな場所でやった方が、効率が良いこともある、と言い聞かせながら。実際にも、そういうことは多いだろう。結局、30分で約1500文字を書いて、その作業は完了。一晩寝かせて、明日推敲。世の中の流れは、あまり知らず。何かが起きているのだろうか。定常的に、あまり関心もないけれど。




6月30日(火曜日)
 静かであり、柔らかな朝。けれど、相変わらず湿度が高くで、少し蒸し暑い。20.6℃。植物には、嬉しい天候が続いている。
 いくつかのプロジェクトや懸案事項を抱えていて、マルチタスクな日々。それらが物理的、あるいは時間的に重ならないように、高速で切り替える、というイメージ。こう書くと大げさで凄いことをしているような印象だが、それほどではない。ただ、重なると、各々の仕事は中途半端なものになるし、精神的にも負担になるので、そうならないようには心がけている、ということ。
 平日の帰宅は、このところ常に夜10時前。帰宅してのんびりと映画を観たり、音楽を聴いたりということが、ほとんどできない。あ、そうか、夜、焼き鳥屋での会合をしなければ、もう少し時間を捻出できるのか。・・・ということで、今晩も、いつもの上司と焼き鳥屋へ。深夜2時頃帰宅。




7月1日(水曜日)
 特に今年は、日が進むのが速く感じる。2ヶ月くらい前に歳を越した印象だったが、もう、半年が経ったわけだ。風がほとんどなくて、外に見えるものは、一切動かない。21.3℃の朝。
 職場では、昨日とほぼ同じ動き。夕方は、ある業者の方と打合せ。例の2月プロジェクトについて。他に、数ヶ月前に依頼していた、実物の大型ズームレンズのカットモデルが、到着。水に、ダイヤモンドの粉を混ぜて切断した、とのこと。担当の方には、誠に感謝である。このレンズの話は、明日。
 このところ、パキラが、始まって以来の落葉をしている。1つの葉が大きいので、周りの床全体が、落ちた葉に覆われている感じ。まだ、落ちる葉がありそうなので、そのまま放っている。その分、今シーズン3回目の新しい芽も沢山出している。何だか、もう、一挙に脱皮するくらいの勢いを感じる。恐らく、鉢替えした影響だろう。この2ヶ月くらいで、半分以上の葉が、新しい鉢での新しい葉へと入れ替わるだろう。もの凄いパワーである。
 MacBook Proも、AirMacEtremeも、まったく問題なし。ブラウザのsafariもほぼ同時にバージョンアップしたから、むしろ、有線LANの時より、高速になった印象。特に、MacBook Proは、動作全体が、もの凄く速い。スリープ状態から液晶を開けると、1秒程度でOSが立ち上がり、1秒程度でネットに接続され、1秒程度でアプリケーションが完全に立ち上がる。トータル3秒程度で使えるようになる。デザインも速度も、パソコンという感じがしない。
 いろいろと思慮の上、購入したiWorkを、MacBook Proにインストール。今夜も映画は観られず。11時過ぎに就寝。





7月2日(木曜日)
 北よりの風が、やや強く吹く朝。昨日よりは少しだけ風が冷たい。弱い雨の中に、時折、大きな雨粒が混じっている。梅雨らしい天候が続いている。この調子だと、今年の夏は、夏らしい天候になるだろう。教科書的な季節がすすむ。


 レンズカットの話。
 実は、この夢、というか、希望は、6年くらい前に遡る。あるレンズメーカーの工場を視察したとき、展示スペースに、カットモデルが置いてあった。特性的に、レンズの中身は、ほぼ密閉構造なので、メンテナンスを頼んでも、それは見られない。もちろん、光学構造は理解しているわけだが、実際のメカニズムを目にする機会というのは、一生のうち1回あるかないかである。だから、そのカットモデルを目にしたときは、感動したわけである。
 その後、自分で、安いビデオカメラのレンズ部分を分解してみたけれど、修理を前提としないデザインになっていて、レンズ自体は取り出せたが、メカは、残らなかった。そこで、放送用の大型レンズのカットモデルが欲しい、と考え始めたのである。
 しかし、展示用のカットモデルは、そのために作られたものであって、それはかなりな高額なもので、注文できない。そこで、本物のレンズをカットしてもらおう、という発想になった。同じ職場で仕事をしている某氏から、レンズをカットしても良いという話をいただいたので、4月頃に、レンズのある販売代理店の方に、「このレンズを、水カッターか何かで切れませんか」という提案をした。今まで、そういう経験があるだろうと思って、軽く話しをしてみたが、その会社はおろか、日本で今までにしたことがないようだ、という返答だった。いろいろと調べてもらい、レンズを水で切断してくれる工場を探してくれた。とにかく、今までに実績がないので、上手くいくかどうか解らず、結局、その代理店で保管していた旧型のレンズを、試し切りすることになった。それが上手くできたので、昨日見せてもらい、そのまま頂戴することになったのである。
 実際に使用していたレンズのカットは、日本初の珍しいことなようなので、そのうち、ネットに公開されるだろう。




7月3日(金曜日)
 暑くも涼しくもない朝が続いている。6時の気温は、20.5℃。ただ、湿度が高い分、空気に重さを感じる。一見、雨は降っていないようだけれど、家を出ると、高原の霧雨がある。
 グループの職場全体での研修会があって、午前中は、若いスタッフのシフトに代わりに入った。午後は、僕がその研修へ。3時間ほどの内容。営業的なビジネスマナーの話。全体的には、常日頃、当たり前のようにしていることや、習うまでもなく、各々が考えれば自然にそのようになるだろう、という内容ではあったけれど、その意味を知ることができたり、誇張して書けば、多少眼から鱗的なものもあった。自分がしていることの確認作業という意味では、かなり効果的なもの。比較的長い時間の研修だったが、退屈もしなかった。
 その後の夕方は、グループの他の職場へ行って、いろいろと用事を済ませた。いろいろと精力的に、あるいは若干社交的に上下関係なくコミュニケーションをとっている自分を客観的に見ると、あたかも、この先、出生したいと、貪欲に考えている人のように観察される。周囲にも、それに近い印象を与えていることになるのだろう。しかし、当の本人に、そのような気持ちがない、というところが、滑稽と感じる。自分の仕事がしやすい環境を作るために行動すれば、誰でもそうなる筈だが。
 一度いつもの職場に戻り、再びグループの他の職場へ。そこで待ち合わせをして、会合。今夜は4人。そのうちの1人は、かなりな上役な人。いろいろと、面白い話を伺った。深夜の2時過ぎにお開きになり、タクシーで帰宅。
 家の近くの最後の信号を曲がると、濃い霧が立ちこめていた。周囲に森や木々が多いせいだろう。暖かく湿った空気が、木々の間を通り抜けると、白く目に見える空気へと変わるわけである。森の奥は、南側に下る斜面になっているので、湿った南よりの風が吹く、初夏や早秋に多い現象。



7月4日(土曜日)
 雨は降らず、やや涼しい朝。白い空の照度は高く、天気の良い日中を、多少予感させる。夏の虫の声は、まだ聞かれず。
 昼過ぎに出勤して、若干の営業活動。夕方退勤して、帰宅。明るい時間の帰宅は、それだけで気持ちが良い。体に良いことをしているような気がする。あくまでも、気がするだけだが。
 夕食後は、まだ見ていなかった先週放送の刑事コロンボを観た。1話分の貯金ができた、と思っていたら、今週は野球中継で放送がなし。上手くできているというか、なんというか。
 野球中継には、感心がないばかりか、迷惑とまで感じる。これは、今までの人生で一度も変わりないこと。見たいと思ったことも、目にして面白いと思ったことも、ない。通常の番組を放送せずに野球中継に変わってしまうのが、不思議でたまらなかったのだ。子供の頃も、テレビでの話題の量ほど、周囲に野球が好きな人がいるとは感じなかったし。
 最近では、テレビでの野球中継の視聴率が低迷しているらしいが、これもやはり、元来の自然な様子になりつつある、ということかと散見される。趣味や志向が影響するスポーツ中継は、家族で一台のテレビを見なくなった時点で、視聴率がとれなくなるジャンルだろう。稀に、いわゆるスーパースターのような選手が出てくると、それを目当てに少々見る、というくらいなのでは。そもそも中継放送自体に、手間とコストがかかっているから、今後さらに減るだろう。ジャンルに関わらず、従来、家族や友人達と見ていたような番組は、同様にその数を減らしていく傾向にあるのは、明らかだ。



7月5日(日曜日)
 20℃と少しの朝。都心部よりは3℃くらい低いようだ。空は一面に白いけれど、空気は白濁せずに、比較的軽い。
 2週間ぶりの休日。気分的には、1ヶ月ぶりの休みのよう。朝食後は、映画を観た。有名な女優が主演だったらしいが、名前は知らず。確かに、過去に何度か見たことがあるかもしれない。例によって、内容を見ずに適当に予約していた作品。アメリカのいわゆるラブストーリーだった。最初の15分くらいで、終わりが解ったが、それは気にならず。最後まで見ると、途中、10分くらいのシーケンスが2回に渡ってカットされたのではないか、というふうな印象。面白かったけれど。
 その後は、AirMacEtremeを購入して使わなくなっていたAirMacExpressを、iTunes用に設定する作業。別付けのスピーカを用意していない、MacBook Proから、ワイヤレスでステレオコンポに送信し、そのスピーカから音を流そうという目論み。15分くらいで設定か完了。AirMacEtremeのネットワークにぶら下げる設定にしたら、iMacでも使えるようになっていた。そんな便利になってもな・・・という気持ち、である。
 その後も、いつもの休日スケジュール。洗濯をしたり掃除をしたり、観葉植物の手入れをしたり。夕方は図書館へ。あまり読んだり眺めたりする時間がないので、やや少なめに。帰宅して夕食の時間まで掃除の続き。夕食後は、さらに掃除の続きをして、洗濯も。いつもの休日よりボリュームが大きいのは、先行的掃除し溜め洗濯し溜め作戦のため。映画を1本。比較的メジャーな作品。妙に、充実しているような気がする、日曜日の夜。
 明日は朝から雨の予報だが、寝る前、Macが置いてあるガラス製のデスクには、月が綺麗に映っている。