顔認識の感心

into-the-sky2009-03-10


2月24日
 それほど暗くはない曇り空。朝の気温は3.4℃だったから、曇っている割には寒い、火曜日。6時前にベッドを出て、エスプレッソマシーンに電源を入れて・・といういつもの朝。
結局、あたかも、二日間に渡って寝ないで考えたように、あっさりと直感的に、iLife09をアマゾンで注文した。今晩には届くだろう。
 いつもと同じように、一旦出勤。スタンバイをして、車で30分ほどの現地に向かった。通用口から入り、搬入用のエレベーターで13階へ。2年前にも仕事で来た場所。予定通りスタンバイを終えて、12時過ぎに開場。終了は夕方6時頃。
 8時過ぎに帰宅し、早速iLife09の新しいiPhotoの顔認識を試してみた。まず最初に、iPhotoの中の写真データを自動的に参照し、その中から、人の顔が入っている写真の認識が行われる。もちろん、すべての写真をチェックするので、1時間くらいかかった。その後、任意の写真で「名前をつける」というボタンをクリックすると、顔にターゲットがかかので、名前を入力する。すると、その人だと推測される写真が自動的にサムネイルでリストアップされて、正解か不正解かを手動で設定していく、という作業。確認はワンクリックで済むので手間ではない。何枚かを指定して、再びリストアップさせると、学習機能が働いて、より自動認識の正確度が増していく。似たような顔を間違ってリストアップすることもあるけれど、当人は基本的にはずさない。撮影のサイズや顔の向き、色や光線のあたり具合といった不確定要素に関わらず、当人をしっかりと選び出す。驚いたのは、50人くらいが写る集合写真の中の、小さな横顔から、当人を探し当てたこと。
 たとえば僕は、集合写真を拡大して、1人ずつ誰が誰なのか、という見方をしないので、そう観点考えると、僕より明らかに分解能は高い。だから、リストアップされた写真を見ると、「あ、この写真のこの顔も、この人だったんだ」と感心することが頻繁に起こる。最初のバージョンのiPhotoから、この機能を完成させるべくずっと研究を重ねてきた、と感じられるような完成度だと思う。むしろ、アメリカの警察などのいわゆる情報収集機関は、このようなモンタージュ技術をかなり前から使っていたのだな、と、想像が飛躍する。


2月25日
 ベッドから出たときは、曇天。気温は、ほぼ昨日を同じくらい。
 雨雲レーダーを見ると、西から関東山地の手前までまとまった雨雲が進んできていたが、3時間くらい、ずっと同じ位置から東進していないように見える。雨雲が山で塞き止められていたようだ。しかし、7時を過ぎると、山脈を南北に回り込むように入ってきた雨雲が、神奈川や群馬に広がり始めた。こうなると、南北に分かれた雨雲の間も、潜在的に雨を降らせる要素が届いている、ということ。家を出ることに、レーダーエコーには映らないような細かい雨が降り始めた。
 明後日の天気予報に雪が入った。低気圧が、関東平野部に雪を降らせやすいコースを通過するということが定まったのだろう。2日前の雪の可能性を含んだ予報は比較的的中率も高いので、降る量や時間を考えなければ、まあ、一応降るのだろうなと想像される。
 今日も、昨日と同じ現場で同じ仕事。ただし、終わる時間は昨日よりかなり早め。夕方頃には職場に戻り、すぐに素材のプリント作業をした。3時間くらいかけたが、納品までの進捗率は20パーセントほど。土曜日には完成するだろう。
 放送機器全般にデジタル化が進み、それはほぼ終了しているといって良いのだが、録画形態から完成までは、何年も前から過渡期の状態が続いている。つまり、「どのデジタルにするか」という選択肢が幅広く、定まっていないからだ。アナログからデジタルへの移行が始まった頃は、単純に信号の符号化という変化だったけれど、圧縮技術が上がると、フォーマットの選択肢が増えていった。しかも、ベースにあるデジタルプロセスによって、どの方式の画質も大差がないので、以前と比べて境界条件が曖昧になった、ということである。
ただ、過渡期の不便さとは、選択の困難ではなく、どちらかといえば、どの手段だったら作業が早く終わるのか、という時間的な観念によるものだ。昔は、最短でもリアルタイムかそれ以上の時間を要していたのが、手段によっては、かなり短縮できるようになった。ただ、選択肢によってはその短縮率を上げられないことも多く、そこに不満という名の煩雑さや面倒さが生じる。
 いずれにしても、商業主義における時間とは、その効率を決める大きな要素だ。だから、どの方式でも時間を必要としないものが選択されていくことは、明らかであって、相対的に時間がかかるフォーマットやメカニズムは、淘汰されていくに違いないわけである。


2月26日
 引き続き、曇りの朝。窓からの見た目はまったく変わらないけれど、気温は昨日より4℃ほど高い。仕事を休む予定でいたけれど、清水の舞台から飛び降りるつもりで、出勤した。細々とした仕事を前倒しして消化するため。
 出勤して、この時期特有の仕事や昨日の続きや、業者への対応や定常的な仕事など、5窓くらいのマルチタスク。仕事の特性にもよるけれど、僕の場合、1つずつ完成させて次の仕事に進むのではなく、ほぼ同時に少しずつ手をつけていって、どれも少しずつ進捗率を上げていく、という手法をとる。基本的には飽きやすい質なので、この方式が取組みやすく進めやすいからだ。そういうこともあって、このような状況の時、大抵、机の上がいろいろな物で一杯になる。ただし、積み上げずに平置き。効率が悪くなる、ぎりぎりのラインを狙っているつもり。
 今年の1月1日から、およそ52000字を書いた。相変わらず、書き過ぎの傾向だと観察される。一旦投稿を止めて再会してから、4月で1年になるが、この期間のベースは、一ヶ月に概ね28000字。年間では、約336000字、原稿用紙840枚分を書く計算になる。思ったり考えたりしていることの1/3も、ここに書いていないし、仕事もその周囲の環境に関することも具体的には書かない。これらのすべて書けば、今の5倍くらいの量にはなるだろうな、と想像。まあ、絶対にそういうふうにはならないが。
 最近、「ブログ炎上」みたいな言葉を聞くことが増えた。拙い発想というか命名だと感じたり、愚かしい表現も一般化するのだな、と思ったり。そのような表現も、その事自体も、とにかく微笑ましい光景である。その炎上している状態を僕はまったく見たことがないけれど、ブログを書いた本人ではなく、それを見ている人が、燃料と火種を持ってくる、そういうメカニズムなのだろうな、と想像。いつの時代もどんな集合にも、必ず一定の割合でクレーマーが存在するわけである。
 気温は日中にかけて少しずつ下がっている。明日の予報は、引き続き、「雨か雪」。積雪はほとんどないだろう。