ベストセラーにも書評にも・・・

into-the-sky2008-02-25

 風がやっと止んだ。空気は冷たいけれど、高圧的な強制するような寒さではない。そういえば、家の近くには、砂ですっかり黒くなってしまった雪も、まだ残っている。今年は、何らかの少しのきっかけで、寒い方に作用しているように思える。少しでも油断をすると、その隙をつくように、すぐに入り込まれる、みたいなものか。せっかちというか強引というか、そんな冬だった。

 今夜は、職場を出てから、書店に立ち寄った。電車の時間に合わせるため。特に買いたいと思う本はなかった、というより、買わないと決めて入った。最近は、目的がなくても、書店に行くだけで、5〜6冊の本を買ってしまうことが多い。だから、あまり行かないようにしているし、買わないと決めていくことが多い。買う本は、雑誌が多い。雑誌以外の本は、月に10冊くらいは読んでいるが、買って読んでいるのはそのうちの1冊あるかないか。雑誌は一度見たくらいでは捨てないで、保存している。それ以外の本は、半数以上が図書館で借りているものだし、買ったものであっても、余程のことがない限り、保存しないで、職場の図書室に寄贈するか捨てるか、である。だから、読む冊数の割に、家の書庫には本がなくて、容量の1/4くらいしか使っていない。根本的に、家に本を溜めたくないからだ。やはり、読書は趣味ではない、ということか。
 書店に並んでいる文庫本を眺め見ると、若い女性向けと思われるデザインやタイトルのものが多いように散見される。ケータイ小説の人気に起因しているのか。そもそも、ベストセラーなるものは、日頃読書をしない人の購入によっているのだろうから、売り上げを伸ばすために流行に敏感になっていても、何ら不自然なことはない。
 ただ、週間で売れた新刊本の冊数を、ランク付けしているのには、少々不思議に感じる。ある程度知名度が高い著者の作品であるならば、初刷りからの通算でかなりの数が売れているはずだし、もちろん、それが内容の程度を決めるものでもない。たとえば、「過去10年間で売れている作家一覧」みたいなものの方が、作家の技量を繁栄していると思われるが、いかがだろうか。今、売れている作家や著作には、ほとんど興味がないし、そのような本を選んで購入する習慣がまったくない、自分だけの思い込みかも知れないけれど。

 ネットに氾濫しているブログにも、具体的なタイトルと掲げての書評が多い。ごく稀にそれを斜め見することもあるが、まったくと言ってよいほど、何の参考にもならない。そのほとんどが、単純にネタバレになるあらすじを書いたものばかりだし、これもごく稀に自分が読んだことがある本の書評も目にすることがあっても、大抵は、自分とは違う解釈が書かれているし、比較的内容に対する批判が混じっているように観察されるものも少なくない。なぜ、そのような類いの書評をするのか、というよりかは、ネットのブログに書評を掲載しようと考える人の、特に悪気もない、単純な性質のようだ。