スローな時速300km

into-the-sky2007-06-30

 昨日は、今年の一番気持ち悪い日を更新した。日差しがないのに、これほど蒸し暑いという日は、そうないだろう。冷房の聞いた屋内で、少し冷たくなった服は、外にでると、一瞬にして湿気を帯びて、体にまとわりつく。メリハリのすべてを排除したような空気が、重く、居座っている。外に出たくない。こんな日は、冷房が柔らかく効いている部屋で、のんびりと、コーヒーと読書で過ごしたい。

 なんてことを書きながら、今日も出勤。しかし、最近休まなくなりました。でも、特に不満はなし。まあ、当然でしょう。夜になるとちゃんと帰宅できるしね。以前は、夜出勤して朝帰宅する昼夜逆転の生活が一週間続いたり、数日間に渡って帰宅できず、睡眠時間もない、なんてことが頻繁にあったりする生活。それに比べたら、どうということはありません。夜の六本木は、僕にとっては、仕事の街でしたね。その場にはいなくとも、見えない先には、数えきれないほどの沢山の人がいて、しかも、リアルタイムに進んでいく仕事も多かったのです。1つの業務が終われば、それでリセット。メリハリの効いた環境でした。大変ではあったけれど、面白くて満足していましたね。それに近い仕事は、今でもするのですが、周囲の環境は、大きく違う。どちらが良いとか悪いとか、ではありません。だいいち、今の方が、自由で気ままな時間が沢山持てるしね。よく「時間は自分で作るものだ」みたいな常套句があって、それには同感なのですが、でも、拘束時間が長いと、やはり限界はあるわけです。
 まあ、しかし、若い頃に、苦労の多い仕事をしていて良かったなぁ(しみじみ)。これは自慢ではなくて、今はできない、という哀れみ。それがあって、今の比較的スローライフがあるのです。たとえば、時速280kmで走る電車から300kmの電車を見ても、20kmの速さしか感じない。最初からスローだと、その後にスローには、簡単になりませんね。

 自宅から最寄りの駅までの間に、ショッピングモールのような店舗群があって、その中を歩いていくのですが、ある定食屋の前に、閉店のお知らせが貼ってありました。商業施設が開設し始めて、何年も経っていない新しい街なのですが、駅にあるスーパーマーケットが閉店し、その隣の安い雑貨屋も閉店し、それに今回の店。実は、もう1つ、近い将来に閉店するスーパーマーケットもあるみたい。閉店を知っても、驚くようなことはありませんね。素人が見ても、「これは続かないのでは?」と思うことがあって、概ね、僕の予想通りになっているのです。
 新しい街というのは、ほとんどの住民が一軒家やマンションを購入して移住してきた人達だから、購買意欲というのは、ある。新しい家の車庫に新車が多いのと同じ理屈ですね。巨大な街区ではありませんが、立ち並んでいる一軒家のデザインを見ても、比較的個性的なものが多い。豊かさに対する意識や住環境への拘りのようなものも、持っているのでしょう。そのような環境の中で、ターゲットが同じで、しかも同業種の商業施設がいくつも並んでいても、潰し合いになるだけだし、安価であることを強調するような店のコンセプトも、どちらかというと不相応でしょう。同時期に一斉に街開きをした街区なのですから、街を見て住民を見れば、そのような傾向は、掴みやすいし、想像もできるのです。これは、結果解ることではなく、現状の観察によるものですね。

 さあ、6月に入って、日記の口調を、それまでの硬いものから変えました。月が終わる今日で、20篇のヘンな駄文になりました。書き方が変わって、内容の密度の高低は、解らず。「低くなった」と一瞬思いもしましたが、前も、同じようなものだったしね。けれども、しかし、閲覧者数が減らないのは、不思議なのであります。いずれにしても、口調は、特に拘りがないので、たまに、色々と変貌するでしょう。
 昨年からの日記は、今日で234篇目。原稿用紙約970枚分。36万文字。