9℃差の壁はどこに??

平成になって各地に最も甚大な被害をもたらした台風23号。被害に合われた方々の気持ちを考えると、察するにあまりあります。

関東地方に対しては勢力を弱めるコースを自ら選んで通ったらしく、暴風圏を持って中部山脈を超えられず東京都多摩市近辺では前回の台風ほど影響を受けませんでしたね。まあ不幸中の幸いだったのですが。
今回の台風通過中、やや興味深い現象が起きていました。それは風向きをと気温です。昨夜(10月20日)23時現在の東京都多摩市は北北東の風2m気温は15.6℃。一方同時間の神奈川県横浜市は南西の風12m気温は24.3℃でした。つまり風向きはほぼ180度、気温は9℃近く差異があったのです。千葉の最南端にある館山とのその程度の違いは年間通して割と出現するのですが、直線距離で30kmも満たない地域とでの差異はそう滅多にないんですね。気温差9℃とは、一季節以上の違いがありますから、一方では熱帯夜に近い蒸す感じ、一方では窓も閉めてしっかりと布団を掛けないと寒いという感じですよね。特に多摩市聖ヶ丘にある高台から横浜にあるランドマークタワーなど横浜市周辺が見られますから、その間に季節の変わり目が存在することを考えると、不思議な気分になってしまいます。風向きの違いが気温を決定していましたから徐々にというよりかは、ある地域に明確な境目があった筈です。神奈川方面だと、横浜市緑区川崎市宮前区あたりでしょうか?
結局、今回、多摩丘陵よりも北に位置する地域では殆ど南寄りの風は吹かなかったのです。
地形の干渉力は台風のそれを上回ると言うことなのでしょう。